2021/09/04 12:40
〜素材のご紹介 ①〜
大量に廃棄されていたパイナップルの葉から生まれた
ピニャテックス(Piñatex®)という素材を使って
いまアクセサリーやポーチを制作しています
*ピニャテックス(Piñatex®)とは?
パイナップルの葉の繊維から作られた、革や合皮に代わるナチュラルテキスタイルのこと
(ヴィーガンレザーとも呼ばれています)
葉は農業の副産物なので、原料生産のための新たな土地や資源が必要なく、
もともと廃棄していた大量の葉を使用することによってパイナップル農家さんに新たな収入源も生み出しています
使用するのは繊維だけですが、残ったバイオマスは天然肥料やバイオ燃料として使用するため
環境に優しいサステナブルな素材です
*製造プロセス
<フィリピン>
葉っぱを集める🍍
↓
葉っぱから繊維を取り出す
↓
繊維を水で洗う(←素材に水を使うのはこの工程だけ)
↓
天日干しする
↓
繊維を並べて何千本もの針でフェルト状にする=Piñafelt®
↓
<スペイン>
GOTS認定顔料で着色
↓
樹脂でトップコーティング
↓
Piñatex®完成✨
⇩
スペインの工場でカット、梱包、発送
*原料の配分
パイナップルリーフ繊維:72%
PLA樹脂:18%
PU:10%
PLA樹脂(ポリ乳酸)
=トウモロコシ由来のプラスチック素材(繊維を結着させるために使用)
PU(ポリウレタン)
=ポリエーテル由来のゴムのように柔らかいプラスチック素材(強度、耐久性、耐水性のために使用)
※PUが10%使われているけれど、その他の成分だけではどうしても水に弱いため必要最低限使用しているそう
*インスピレーション
Carmen Hijosa博士によって長年の研究で開発されました
カルメンさんはラグジュアリーブランドのレザーハンドバッグを作ったりコンサルタントとしてキャリアを積んでいく中で
1990年代にフィリピンでのレザー産業の環境に対する影響を目の当たりにして、レザーに代わる持続可能な素材の開発に着手
フィリピンで年間数万トンものパイナップルの葉が廃棄されていることを知り、
これらを“バロンタガログ”(フィリピンの伝統的な正装でパイナップルの葉の繊維でつくられている)のようなコンセプトで再生できないかと考え
アート・デザイン分野で世界一の美術大学 Royal College of Artで博士号を取り10年の歳月をかけてPiñatex®が生まれました
・
・
・
とても長い道のりを経て生まれたピニャテックス🍍
ストーリーを知るとより愛おしく思えます✨
最近仲間入りした素材のご紹介でした♡
もうまもなく発売です🌱